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お知らせ

 

病院情報の公開

平成28年度 新京都南病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 32 85 102 155 223 386 721 882 341
入院される方々の入院経路は、予定外入院が76.8%(救急車の搬入からが39.2%、一般診察や時間外診察からが37.6%)、予定入院が23.2%でした。当院の主要な医療圏は下京区・南区・右京区(78.2%)ですが、主要医療圏や各世代にとらわれることなく、総合病院として各科で各疾患に対応可能な体制で臨んでいます。
当院の年齢階級別退院患者数については、60~90代の方が約80%を占めています。京都市の推定人口では、60~90代の人口分布が経年的に延びており、当院の主要な医療圏でも同様の傾向がみられ、高齢化に向かっている社会情勢を反映したものと考えます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 119 12.2 21.3 1.4% 85.3
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 49 12.6 18.0 0.4% 84.8
040120xx99001x 慢性閉塞性肺疾患 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病あり 48 14.1 24.1 0.5% 80.8
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 40 12.3 19.2 0.4% 80.6
010070xx99001x 脳血管障害 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病あり 37 6.4 13.8 0.2% 76.9
内科で入院される方々の入院形態は、予定外入院が84.3%(救急車の搬入からが41.2%、一般診察や時間外診察からが43.1%)、予定入院が15.7%でした。上記の診断群分類は主に予定外入院によるものです。当院では、かかりつけの有無、時間帯を問わず、積極的な救急搬入の受け入れ、独歩による時間外受診がこの結果に結びついていると考えます。また、予定入院も各疾患に対応可能な体制で臨んでいます。なお、入院してADL(日常生活動作)が低下される方がみられます。この様な場合は、引き続きADLを上げるリハビリテーションなどの治療が必要になります。急性期治療が終わっても近隣医療機関との密な連携のもと転院の調整を行うことなどで、切れ目のない治療にも努めています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病なし 26 10.2 20.6 0.7% 82.8
060160x102xxxx 鼠径ヘルニア 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 26 5.6 2.9 0.0% 72.2
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 21 4.8 5.6 0.0% 37.0
060035xx01001x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病あり 21 21.8 24.2 0.1% 75.9
060035xx99x50x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 定義副傷病なし 21 2.0 4.4 0.0% 57.0
外科で入院される方々の入院形態は、予定外入院が57.5%(救急車の搬入からが23.1%、一般診察や時間外診察からが34.5%)、予定入院が42.5%でした。上記以外にも各診断群分類で入院形態や年齢層は様々ですが、待機的・緊急的な手術をはじめとし、各疾患に対応可能な体制で臨んでいます。また、積極的な急性期治療だけでなく術前術後の癌治療における化学療法も適切な治療計画のもと入院される方々の状態に合わせて行っています。なお急性期治療が終わっても近隣医療機関との密な連携のもと転院の調整を行うことなどで、切れ目のない治療にも努めています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 96 22.7 27.6 2.5% 81.6
07034xxx99xxxx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 手術なし 12 6.4 12.9 0.1% 51.9
160820xx99xxxx 膝関節周辺骨折・脱臼 手術なし 12 19.8 21.3 0.2% 78.4
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病なし - - 20.6 - -
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし - - 5.5 - -
整形外科で入院される方々の入院形態は、予定外入院が76.8%(救急車の搬入からが57.0%、一般診察や時間外診察からが19.8%)、予定入院が23.2%でした。上記の診断群分類のうち【160800 股関節大腿近位骨折】は、当院の統計上、救急搬入された転倒・転落事故の28.7%で、高齢者の代表する診断群分類の一つになっています。なお、転倒の原因は様々です。その原因になる疾患やそれ以外の場合でも必要に応じて他科とも連携をはかりながら治療に臨んでいます。また、他の診断群分類でも予め外来などで入院前の検査をし、入院で所定の手術や処置をする予定入院にも対応しています。急性期治療が終わっても近隣医療機関との密な連携のもと転院の調整を行い、切れ目のない治療にも努めています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx99x01x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病あり 19 7.7 22.1 0.1% 81.6
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 12 1.9 7.5 0.0% 51.9
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 12 4.4 9.9 0.0% 78.4
160100xx97x01x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病あり 11 11.2 25.0 0.1% 72.5
010070xx99001x 脳血管障害 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病あり 10 7.2 13.8 0.2% 57.0
脳神経外科で入院される方々の入院形態は、予定外入院が95.8%(救急車の搬入からが68.5%、一般診察や時間外診察からが27.3%)、予定入院が4.2%でした。当院の統計上、救急搬入された外傷のうち転倒・転落事故の38.9%が頭部外傷で当院、脳神経外科を代表する診断群分類になっています。また、転倒の原因は様々です。転倒の原因になる疾患がある場合は、他科とも連携をはかりながら各疾患に対応可能な体制で治療に臨んでいます。なお、入院してADL(日常生活動作)が低下される方がみられます。この様な場合は、急性期治療が終わっても引き続きADLを上げるリハビリテーションなどの治療ため、近隣医療機関との密な連携のもと転院の調整を行うことなどにより治療の切れ目のない治療にも努めています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 16 - - 25 - - 1 7
大腸癌 - 19 32 53 - - 1 7
乳癌 - - - - - 11 1 7
肺癌 - - - 12 - 10 1 7
肝癌 - - - - - 18 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
上記統計は、初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発例の退院延べ人数を表したもので、10例以下は個人情報関係上、「-」で表示されています。
癌(悪性腫瘍)とは、がん細胞が自律的に勝手に増殖を止まることなく続け(自律性増殖)、周囲に浸潤や転移して、栄養を奪って、身体が衰弱してしまう病気です。がんの治療方法としては、手術や化学療法、放射線療法、緩和ケア、経過観察などがありますが、それらの方針は、がんの病期によって定まります。がんの病期は、がんの壁深達度や大きさ・数(T)、リンパ節への転移の数や場所(N)、原発巣からの転移(M)の状態の組合せで決定されます。ⅠからⅣ期にかけて癌の進展度が上がります。がんの病期に加えて、がん細胞の種類や性質を考慮して治療方針が決定されていきます。
 当院で行う手術については、鏡視下や開胸・開腹手術、内視鏡的手術があります。また、化学療法もガイドラインに則って行っています。また、併せて放射線療法が必要な場合は、他医で放射線療法を行えるよう段取りをし、治療の切り目がない治療の継続にも努めています。
上記統計では、Ⅰ期の方々の退院延べ人数が少なく、Ⅳ期の方々多くなっています。胃癌、大腸癌、肺癌などのStageⅣでは、入院で定期的に化学療法を行うことがしばしばあります。このためStageⅣの入院の患者数が多い統計につながっていると考えます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 18 5.4 49.5
中等症 35 9.7 69.9
重症 12 11.3 82.8
超重症 - - -
不明 0 0 0
肺炎の分類は、成人市中肺炎、院内肺炎、医療介護関連肺炎の3つに分類されます。
ここでは、市中で日常生活を送っている方々が医療機関や介護関連施設など以外で感染し、発病した肺炎を対象としています。
成人市中肺炎の重症度はA-DROPを使用しています。A(Age):年齢、D(Dehydration):脱水症、R(Respiration):呼吸、O(Orientation):意識障害、P(Pressure):収縮期血圧の頭文字の項目ごとに一定基準に該当すると1点を加算し、5点満点で構成される肺炎の重症度分類です。0点:軽症、1~2点が中等度、3点が重症、4~5点が超重症となります。
 当院の傾向として、年齢が高くなるほどR(呼吸不全)、D(脱水症)、O(意識障害)、P(収縮期血圧)の順に加算されることが多く、高齢者は、R(呼吸不全)、D(脱水症)いずれかと結びつく頻度が高くなる傾向があります。重症度は、在院日数が延びる要因の一つですが、肺炎の重症度が軽度であっても、併存する慢性疾患が増悪し、ADLが低下し在院日数が延びることがしばしばみられます。
なお、4~5点の超重症である方々は、高齢者の肺炎は多くが不顕性誤嚥による誤嚥性肺炎であることが多く、この統計にある市中肺炎とは分類されず、多くは医療介護関連肺炎でした。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 - - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 - 15 6.8 75.6 0.1%
I63$ 脳梗塞 - 67 18.3 79.7 1.3%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの - - - - -
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの - - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> - - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 - - - - -
脳梗塞とは、脳を栄養する動脈の閉塞や狭窄で脳の血流障害をきたしてその支配領域の脳組織が機能不全に至る病気で、意識障害や運動麻痺、構音障害、めまいなどがでます。
 要介護者の約30%を脳梗塞等の脳卒中がしめるため、後遺症を少なくするため発症早期の迅速な対応が重要です。脳梗塞の原因は、高血圧症や糖尿病、高脂血症等の生活習慣病や不整脈・心臓弁膜症などの心疾患が主な原因です。脳梗塞は、「ラクナ梗塞」、「アテローム血栓性脳梗塞」、「心原性脳塞栓症」、「その他のもの」に臨床的に病型分類されます。脳梗塞の予後をよくするためには、発症~受診時間の短縮以外に、正確な病型診断と最適な治療法の選択、併存疾患を含めた全身的管理が必要になります。
当院の多くは、3日以内に発症した脳梗塞(G46$とI63$)です。当院では、早期に責任病変の検索するために頭部CT(コンピューター断層撮影法)はさることながら、特にMRI(磁気共鳴映像法)・MRA(磁気共鳴血管造影)の実施を必要に応じて24時間体制で行っています。また、それに加えて、おおよそ2日以内に血液検査、心臓や頚動脈の超音波検査、ホルター型心電図などの精密検査を行い適切な病型診断に努めています。同時に発症24時間以内の脳梗塞症例(主に上記分類:I63$ 脳梗塞)においては、その進行を防ぐため積極的に脳保護剤を投与し、また、脳梗塞の病型分類や症状に適した抗血栓薬を選択し、早期リハビリテーション行っています。
なお、当院では脳梗塞など上記統計にかかる方々の入院急性期治療後、回復期リハビリテーションや脳卒中の二次予防ため近隣医療機関との密な連携のもと転院の調整を行うことなどにより、平均在院日数は、18.3日となっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 30 7.0 8.8 0.1% 74.8
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 23 0.9 2.1 0.1% 72.8
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 16 6.6 3.6 0.1% 71.4
K654 内視鏡的消化管止血術 14 1.5 20.8 0.1% 75.7
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他) 14 1.0 7.7 0.0% 73.4
内科全体で手術された方々の入院形態は、予定外入院が53.5%(救急車の搬入からが25.6%、一般診察や時間外診察からが27.9%)、予定入院が46.5%でした。

【K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他)】は、予定外入院が30.4%(救急車の搬入からが16.7%、一般診察や時間外診察からが26.6%)、予定入院が57.0%でした。これは、主に狭心症や心筋梗塞に対する手技です。

【K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術】は、予定外入院が43.3%(救急車の搬入からが4.3%、一般診察や時間外診察からが26.1%)、予定入院が69.6%でした。これは、主に間欠性跛行・下肢閉塞性動脈硬化症などに対する手技です。

【K721-21 内視鏡的大腸ポリープ切除術(長径2cm未満)】は、予定外入院が31.3%(救急車の搬入からが25.0%、一般診察や時間外診察からが6.3%)、予定入院が69.8%でした。これは、大腸の腫瘍に対する手技です。切除したポリープは組織検査で良性・悪性などの診断をします。結果は、1~2週間でわかります。万が一、悪性の場合は、追加治療が必要になる場合があります。

【K654 内視鏡的消化管止血術】は、予定外入院が92.9%(救急車の搬入からが50.0%、一般診察や時間外診察からが42.9%)、予定入院が7.1%でした。これは、食道や胃・十二指腸を代表とする上部消化管出血に対する手技です。

【K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他)】は予定入院が100%でした。これは、肝腫瘍に栄養を送っている血管を塞いだり、抗癌剤などの注入をカテーテルという管を血管に進めて行う手技です。肝腫瘍以外に外傷も含めた各臓器の出血や脾機能亢進症などに対しても行う場合があります。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 34 4.0 13.8 0.1% 75.0
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 27 0.7 4.3 0.0% 72.1
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 26 2.3 8.1 0.1% 64.6
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 21 0.2 3.6 0.0% 37.0
K718-22 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの) - - - - -
外科全体で手術された方々の入院形態は、予定外入院が46.1%(救急車の搬入からが12.4%、一般診察や時間外診察からが33.7%)、予定入院が53.9%でした。

【K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術】は、予定外入院が29.4%(救急車の搬入からが8.8%、一般診察や時間外診察からが20.6%)、予定入院が70.6%でした。これは、盲腸部から直腸上部までの大腸癌に対して鏡視下で行われる手術です。術後は、臓器への病理診断を経て、その後の治療方針が定まります。

【K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)】は、予定外入院が3.7%、予定入院が96.3%でした。これは、鼡径ヘルニア(いわゆる脱腸)に対して鏡視下で行われる手術です。腹腔鏡で手術を行う利点は、従来の鼠径部の手術に比べて低侵襲で、術後の疼痛が少なく美容的にもよいことが上げられます。

【K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術】は、予定外入院が69.2%(救急車の搬入からが23.1%、一般診察や時間外診察からが46.1%)、予定入院が30.8%でした。これは、胆のう炎や胆のう結石症、胆嚢ポリープなどの胆嚢疾患に対して鏡視下で行われる手術です。腹腔鏡で手術を行う利点は、開腹手術よりも低侵襲で、術後の疼痛が少なく美容的にもよいことが上げられます。急激な症状を来している場合は、内科的な治療で症状を抑えた後に手術を行います。外科と内科で連携をとりながら治療を進めていけるよう、24時間対応可能な体制で臨んでいます。

【K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)】は、予定外入院が95.2%(救急車の搬入からが14.2%、一般診察や時間外診察からが81.0%)、予定入院が4.8%でした。これは、非穿孔性の急性虫垂炎に対して鏡視下で行われる手術です。腹腔鏡で手術を行う利点は、開腹手術よりも低侵襲で、術後の疼痛が少なく美容的にもよいことが上げられます。

【K718-22 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの)】は予定外入院が100%(救急車の搬入からが22.2%、一般診察や時間外診察からが77.8%)でした。これは、穿孔性や限局性膿瘍形成、炎症の塊となった蜂窩織性の急性虫垂炎に対して鏡視下で行われる手術です。腹腔鏡で手術を行う利点は、開腹手術よりも低侵襲で、術後の疼痛が少なく美容的にもよいことが上げられます。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 77 3.4 19.3 2.0% 81.6
K0811 人工骨頭挿入術(股) 32 4.5 18.6 0.9% 80.9
K0462 骨折観血的手術(下腿) - - - - -
K0483 骨内異物(挿入物)除去術(下腿) - - - - -
K0461 骨折観血的手術(上腕) - - - - -
整形外科全体で手術された方々の入院形態は、予定外入院が65.8%(救急車の搬入からが48.5%、一般診察や時間外診察からが17.3%)、予定入院が34.2%でした。手術後は、骨折箇所への荷重管理などを行いながら、リハビリテーションを行います。急性期治療終了後も必要に応じて隣医療機関との密な連携のもと転院の調整をし、切れ目のない治療にも努めています。

【K0461 骨折観血的手術(大腿)】は、予定外入院が97.4%(救急車の搬入からが75.3%、一般診察や時間外診察からが22.1%)、予定入院が2.6%でした。これは、専門器具など用いた大腿骨の近位部(股関節側)から骨幹部までの骨折に対する手術です。

【K0811 人工骨頭挿入術(股)】は、予定外入院が87.5%(救急車の搬入からが62.5%、一般診察や時間外診察からが25.0%)、予定入院が12.5%でした。これは、専用器具などを用いた大腿骨の近位部(心臓に近い方)の大腿骨頚部・骨頭下の骨折や大腿骨骨頭壊死、骨腫瘍に対する手技です。股関節の【K0461 骨折観血的手術(大腿)】との違いは、骨折の程度によりそれぞれの適応が判断されます。

【K0462骨折観血的手術(下腿)】は、予定外入院が88.9%(救急車の搬入からが77.8%、一般診察や時間外診察からが11.1%)、予定入院が11.1%でした。これは、専門器具など用いた下腿骨(脛骨・腓骨)の骨幹部から遠位部(足関節側)までの骨折に対する手技です。

【K0483骨内異物(挿入物)除去術(下腿)】は、予定入院が100%でした。これは、下腿骨(脛骨・腓骨)の骨幹部から遠位部(足関節側)までの骨折に対する【K0462骨折観血的手術(下腿)】で用いた専門器具などを治療の経過から取り除く手技です。

【K0461骨折観血的手術(上腕)】は、予定外入院が66.7%(救急車の搬入からが50.0%、一般診察や時間外診察からが16.7%)、予定入院が33.3%でした。これは、専門器具など用いた上腕骨の近位部(肩関節側)から骨幹部までの骨折に対する手技です。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 13 1.8 7.1 0.2% 77.1
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) - - - - -
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) - - - - -
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) - - - - -
K145 穿頭脳室ドレナージ術 - - - - -
脳神経外科全体で手術された方々の入院形態は、予定外入院が87.5%(救急車の搬入からが53.1%、一般診察や時間外診察からが34.4%)、予定入院が12.5%でした。

【K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術】は、予定外入院が92.3%(救急車の搬入からが38.5%、一般診察や時間外診察からが53.8%)、予定入院が7.7%でした。慢性硬膜下血腫とは、硬膜とくも膜の間にできた血腫で脳が圧迫されることで運動麻痺や認知障害などが表れます。専門器具などを用いて頭部(硬膜)に小さな穴を開け、溜まった血腫を洗い流し、ドレーンという管を入れて外へと抜き取るための手技で、多くは局所麻酔で行われます。

【K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所)】は、予定外入院が100%(救急車の搬入からが66.7%、一般診察や時間外診察からが33.3%)でした。これは、専門器具など用いた脳動脈瘤に対する手技で、全身麻酔下で行われます。

【K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内)】は、予定外入院が100%(救急車の搬入からが100%)でした。これは、専門器具など用いた頭部外傷や脳卒中による脳出血に対する手技で、全身麻酔下で行われます。

【K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除)】は、予定入院が100%でした。これは、専門器具など用いた椎間板ヘルニアをはじめとする脊柱障害に対する手技で、全身麻酔下で行われます。

【K145 穿頭脳室ドレナージ術】は、予定外入院が100%(救急車の搬入からが50.0%、一般診察や時間外診察からが50.0%)でした。これは、専門器具など用いた頭部外傷や脳卒中によって脳室内外に髄液が過剰にたまる水頭症に対する手技で、全身麻酔下で行われます。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 34 1.2%
異なる 27 0.9%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 14 0.5%
異なる - -
敗血症は、何らかの感染症によって発熱・呼吸状態・心拍数・白血球数のうち少なくとも2つが一定基準を満たした状態を指します。多臓器障害やショック状態など重篤な症状に陥る場合があり、重症感染症の状態です。高齢の方や心疾患・腎疾患、慢性疾患などにより免疫力やADLが低下している方がこの状態になることが多くなっています。感染症で入院され、結果、重篤な経過をたどったことが契機病名と資源病名に違いが表れたものと考えられます。
次に手術・処置等の合併症の診断群分類について先に説明します。これは、医療過誤や医療事故によるものではなく、この診断群分類に含まれる当院に代表される傷病名は、慢性維持透析の出入り口に使用する透析シャントの狭窄や閉塞や、当院や他院で体内に挿入した医療器具の何らかの障害などで、当院では透析シャントの狭窄や閉塞が全体の50%を占めます。
更新履歴
2017.9.30